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市川ジェームス洋二 JAMES WEB SITE

市川ジェームス洋二の公式ホームページ
LIFE
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    ジェームスソロアルバム「LIFE」 ¥3000

     

    ベーシスト 市川“JAMES”洋二、初のソロアルバム『LIFE』が完成した。
    今作はベースだけでなく、すべて楽曲の作詞・作曲・ヴォーカルを担当し、
    レコーディングには自身の名を冠したJAMES BANDから、
    ドラムにTHE STREET SLIDERS時代の盟友・鈴木“ZUZU”将雄、
    ギターにJIMMY & JAMESとしても活動をともにする五十嵐“JIMMY”正彦、
    彼のもうひとつのバンド、James Soul Bandからはハモンドオルガンの山嵜吉満が参加。
    ジャケットのイラストは縁の深い漫画家の上條淳士氏が手がけるなど、
     初のソロアルバムにして市川“JAMES”洋二のこれまでの活動の集大成的作品となった。


    だが、何も最初から万全の体制でスタートしたわけではない。
    そもそも、JAMES氏が今回のアルバムに取り組むことになったのは、
    ZUZU氏が病いに倒れるというシリアスな事件が発端であった。
    スライダーズ解散から長いブランクを経て、
    ふたりがJAMES BAND のメンバーとして再び一緒に活動しようとした矢先のことである。
     幸い一命を取り留めたZUZU氏は、見舞いに来たJAMES氏に曲をつくってほしいと頼む。
    それは復帰する日のための再出発の歌であった。
     療養中の相棒待ちながら、JAMES氏は約束どうりいくつかの楽曲をつくり、
    やがてそれらをレコーディングしたいと思うようになる。
    それもデモ音源ではなく、きちんとした設備で完成させた作品として。
    もちろんドラムはZUZUしかいない。
     自分はベーシストだと彼は言う。
    その彼が自らメイン・ヴォーカルとして立って音源をつくるという決断をするにあたっては、
     祈りにも似た強い理由があったのだ。
     紆余曲折ありながら、現在のメインベースを手がけたビルダー氏やスタジオのオーナー、
     前述のエンジニア氏らの厚いバックアップによって、
    それまでひとり旅としてソロで歌い続けてきた曲と、
     旧知の漫画家・上條淳士氏の名作『SEX』をモチーフにした最新の楽曲「金網」と共に、
    フルアルバムとして完成するに至った。
    そこではもちろん市川“JAMES”洋二のベースと無事回復した鈴木“ZUZU”将雄のドラムが、
     脈打つ鼓動の如く力強く鳴っている。
     私たちがこのアルバムを手にできるのはそんなドラマがあってのことなのである。


     結論を言ってしまえば、素晴しい作品だ。
     長年の相棒・ZUZUとの強靭かつグルーヴィーなリズム・アンサンブルはさすが!
    のひとことであるし、ギターが歯切れのよいカッティングをはじめとして、
     楽曲ごとにツボを押さえたフレーズで彩りを添えていれば、
     小気味よいハモンド・オルガンも全編に渡って大活躍だ。
    ともすればその演奏自体が強い印象を残す
    (とりわけベースラインを柱としたリフレインは中毒性があると言ってもよいくらいの)楽曲と、
    ハイトーンでやや甘さのある声質とノン・ヴィブラートの
     ストレートなヴォーカルの両方の良さを活かした絶妙なサウンド・クリエイション。
     参加プレイヤーはもちろん、エンジニア氏の技術と大変な労力にも敬意を表したい。
     聴けば聴くほどまた聴きたくなる仕上がりである。


     筆者がJAMES氏と直接知り合ったのはまだ今年のことだが、
    もちろんその前から彼のことは知っていた。
    THE STREET SLIDERSの「カメレオン」という、彼のベースラインから始まる曲のイントロが、
    それまで音楽を聴いていても歌しか聴いていなかった高校当時の私に
    演奏が生み出すグルーヴというものを初めて意識させてくれた。
    その経験がなければ、後に私の人生において音楽が重要な存在になっていなかったかもしれない。
     彼のアルバムをこうやって紹介できることは、非常に光栄なことだと思っている。


     地元・吉祥寺の馴染みのコーヒー店で、できたばかりのパイロット盤を受け取った際、
    JAMES氏は終始、笑顔を浮かべていた。
     「バンド時代はかっこつけてたね。
    もちろんそれが当時の僕らの佇まいだったし、周りもそれを望んでいるというか。
    それはそれでよかったんだけど、解散してひとりのベースマンになってからも、しばらくそのままで。
    でも、あるライブで一緒にサポートしてた先輩に促されてベースソロを弾くことになって。
    ある程度の時間弾いたけど先輩が無言でまだまだって、終らせてくれない笑
     最後はもうやけくそになってメチャクチャ振り切った感じで弾いてね、
    アンプのつまみなんかフルテンで笑 そうしたらすごく盛り上がったのよ。
    お客さんもメンバーもみんなも喜んでくれてね」


    その次の日、彼は髪を切ったそうだ。腰まであった長さをばっさりと。
     「気づかされたんだよね。自分をさらけ出すって。届くんだなって」
     以来現在まで、JAMESのトレードマークといえばスキンヘッドだ。


     「それからは試行錯誤で。ベースを弾きながら歌い始めたり、
     口べたなりにトークイベントなんかをやったりね。それで今につながっていって。ありがたいね」


     打ち合わせが終わって家に帰る電車の中。
     筆者が以前、それまでやったことがない仕事を初めてやるにあたって戸惑っているとき、
    まだ出会ったばかりの彼から聞いたアドバイスを思い出した。
     「やってみるって、大事だと思うよ」


     孤高のロックンロール・バンドのリズムを支え続けた寡黙なベーシスト。
    それも市川“JAMES”洋二のペルソナのひとつだが、
     思うにもっと色んな表情を見られるこのアルバムこそが、
     現在の市川“JAMES”洋二自身だ。
    だから彼はそう名付けたのだろう。


     『LIFE』。これまでの、そして、これからの。


    2017年3月10日、下北沢GARDENで行われる市川“JAMES” 洋二58歳バースデイライブ。
    このアルバムを聴いて、皆さんもぜひ観に来てほしい。


     大塚茂之(BRAVE SONG / カフェソードフィッシュ代表)

    | LIFE | 10:05 | comments(0) | trackbacks(0) | - | - |